「9月にDSAが強制移行されるらしい」。この一文だけが社内を回っていて、実際に何が9月に起きるのかは誰も説明できない。そういう状態でこのページにたどり着いた方が多いと思います。
原文にあたると、話は少し違って見えてきます。完全移行の時期は動きました。ただし、動かなかった予定もあります。延期されたものと、予定どおり止まるものが混ざっているのが、この件のややこしさです。
この記事では、Google広告の公式ブログ本文を確認したうえで、確定している事項と、原文に明記がなく断定できない事項を分けて並べます。日程を覚えるための記事ではなく、社内に説明するときの区切り方をつくるための記事です。
こんなふうに調べていませんか
- 「DSA AI Max 移行」で検索して、9月に何が起きるのかを確かめたい
- 上司から「移行を止められないのか」と聞かれて、答えに詰まっている
この記事を読み終えたときに手に入るもの
- 9月と2027年2月に何が起きるかを、分けて説明できるようになります
- DSAの新規作成が止まる範囲を、経路ごとに把握できます
- 原文に書いてあることと、書いていないことを区別して社内へ伝えられます
結論30秒でわかる、この記事の結論
- この件は2段階です。9月に始まり、2027年2月に完了します。「9月に全部終わる」ではありません。
- 完全移行の時期は、公式ブログの6月11日更新版で2027年2月へ延期されました。
- 一方で、9月に止まるものがあります。DSAの新規キャンペーン作成です。ここは延期の話とは別に動きます。
本記事は、Google広告公式ブログのDSAのAI Max移行ページ、2026年6月11日更新版の本文を、2026-08-08に取得した内容で確認しました。
01DSAのAI Max移行は、広告運用に何が起きる話なんですか?
高梨課長9月に強制移行だと聞いて、対応表を作り始めたんですが、そもそも何が移行するのかが曖昧なままで…。
鈴木さんそこから整理しましょう。原文を読むと、動く予定と止まる予定が別々に書かれています。ひとつの締切として扱うと、社内で話が噛み合わなくなります。
Google広告の公式ブログに、DSA(動的検索広告)をAI Maxへ統合するという告知が掲載されています(出典: Google広告公式ブログ)。対象は、動的検索広告(DSA)・自動作成アセット(ACA)・キャンペーンレベル部分一致を使うキャンペーンです。
これらを使うキャンペーンは、AI Maxへ自動的にアップグレードされるとされています。原文には「AI Max is moving out of beta.」という記述があり、AI Maxがベータ版を卒業し、DSAの次世代版として位置づけられていることが読み取れます。
この記事の掲載日と更新日も、判断に効きます。公式ブログは2026年4月15日に公開され、2026年6月11日に更新されています。同じURLの中身が、途中で変わっているということです。日本語圏で先行した理解が原文とずれているのは、多くの場合ここが原因です。
この章のまとめ
対象はDSA・ACA・キャンペーンレベル部分一致。原文は途中で更新されていて、先行した理解とずれている。
02AI Maxへの移行対象は、Web広告のどの設定なんですか?
対象になる設定は3件です(出典: Google広告公式ブログ)。名前だけ見ると別々の機能ですが、並べると共通点があります。
| 設定 | どういう設定か |
|---|---|
| DSA(動的検索広告) | サイトのコンテンツをもとに、広告見出しやリンク先を自動生成する広告タイプ |
| ACA(自動作成アセット) | DSAのキャンペーンで使われる、自動生成のアセット |
| キャンペーンレベル部分一致 | キャンペーン単位で適用される、部分一致の設定 |
共通しているのは、いずれも広告のどこかをすでに自動に寄せている設定だという点です。見出しとリンク先、アセット、マッチの範囲。人がひとつずつ指定していた部分を、仕組み側に預けている設定が対象に選ばれています。
高梨課長自動に寄せている設定が対象、というのは分かりました。うちは部分一致だけキャンペーン単位で入れているんですが、それも入りますか。
鈴木さん原文が挙げているのはその3件なので、キャンペーンレベル部分一致を使っていれば対象になります。まずは、どのキャンペーンで使っているかを一覧にしてみてください。
この章のまとめ
対象は自動に寄せている3設定。まず自社のどのキャンペーンで使っているかを洗い出す。
03DSAのAI Max移行の日程は、広告運用でどう押さえればいいですか?
企画段階でよく見かける理解は「2026年9月に完全移行する」というものでした。ところが6月11日更新版の本文を確認すると、完全移行の時期は2027年2月へ延期されています(出典: Google広告公式ブログ)。
9月に始まるのは、別の2つです。ACA・キャンペーンレベル部分一致の自動アップグレードと、DSAの新規キャンペーン作成の停止です。つまり9月に始まり、2027年2月に完了するという形になっています。
| 時点 | 確定していること |
|---|---|
| 2026年4月15日 | 公式ブログが初出(DSAのAI Max移行を発表) |
| 2026年6月11日 | 同ブログが更新され、完全移行の時期が2027年2月へ修正 |
| 2026年9月 | ACA・キャンペーンレベル部分一致の自動アップグレード開始/DSAの新規キャンペーン作成が不可に |
| 2027年2月 | 完全移行(延期後の時期) |
社内説明では、この表を「延期されました」の一言で片づけないでください。延期を強調すると、9月に止まるほうの予定が抜け落ちます。猶予が伸びた話と、締切が近い話が同居しているという伝え方が、事故を防ぎます。
この章のまとめ
完全移行は2027年2月へ延期。9月に始まるのは自動アップグレードと新規作成の停止。2段階として扱う。
04DSAの新規作成が止まるのは、広告運用のどこに効きますか?
2026年9月以降、DSAの新規キャンペーン作成は、どの経路でもできなくなります(出典: Google広告公式ブログ)。管理画面、Google Ads Editor、Google広告API。この3経路のいずれからも作成できなくなります。
既存のDSAキャンペーンは自動アップグレードの対象になります。消えるわけではありません。なくなるのは、新しく立ち上げるという選択肢のほうです。
ここが完全移行の延期とは別の変化だという点は、押さえておいてください。完全移行が先に延びたからといって、新規作成の停止まで先に延びたわけではありません。
大森部長新しく作れなくなるというのは、うちの来期の計画にも関わる話じゃないのか。
鈴木さんはい、そこは日程の問題というより計画の問題です。器を用意する前提の企画があるなら、先に洗い出しておくことをおすすめします。
この章のまとめ
9月以降、DSAの新規作成は3経路すべてで不可。既存は残るが、新しく立ち上げる選択肢がなくなる。
05AI Maxへの移行は、広告運用として止められるんですか?
ここは、本記事でもっとも慎重に書く箇所です。
原文を確認しても、「オプトアウトできない」と明言する文言は見当たりませんでした。書かれているのは「自動的にアップグレードされる」という表現だけで、拒否できるとも、拒否できないとも書かれていません。
したがって本記事は、断定を避けます。書けるのは「オプトアウトの案内は確認できない」という事実だけです。「止められない」と書けば読者は諦め、「止められる」と書けば読者は待ちます。どちらも原文が支えていない結論です。
大森部長止められないなら止められないと、はっきり言ってくれたほうが判断しやすいんだがな。
鈴木さんおっしゃるとおりです。ただ、原文に書かれていないことを言い切ると、後で説明がつかなくなります。ここは「案内が見当たらない前提で計画を立てる」という形にしておくのが安全だと考えます。
実務上の落としどころは、ひとつです。止められることをあてにした計画を立てない。案内が出ていない以上、移行が進む前提で組んでおけば、どちらに転んでも困りません。
この章のまとめ
原文には可否のどちらも書かれていない。断定せず、「止められる前提で計画しない」という形で扱う。
06AI MaxとP-MAXは、広告運用の中で同じものなんですか?
名前が似ているため、社内で混同されやすい組み合わせです。結論としては、別の機能です。
本記事が扱うAI Maxは、DSAの次世代版という位置づけで案内されています。あわせて、検索・ショッピング・トラベルの各キャンペーンでAI活用を進める取り組みとしても案内されています(出典: Google Marketing Live 2026)。この取り組みは、2026年5月20日のGoogle Marketing Live 2026でも取り上げられました。
高梨課長会議で「AI Maxって、要するにP-MAXのことでしょう」と言われて、その場では説明できませんでした。
鈴木さんよくある混同です。名前の由来ではなく、「何の次世代版として案内されているか」で区別すると伝わりやすくなります。
社内で説明するときは、機能の中身を比べるより、どのキャンペーン形式の話をしているのかを先に確認するほうが早く片づきます。同じ「Max」という語が別々の文脈で使われている、という認識だけ共有しておけば、会議は前に進みます。
この章のまとめ
AI MaxとP-MAXは別物。AI MaxはDSAの次世代版として案内されている。文脈を先に確認する。
07DSAとAI Maxは、AI活用による広告運用の流れのどこにありますか?
この変更を単発の仕様変更として見ると、対応が場当たりになります。少し引いて見ると、位置づけが見えてきます。
Googleのスマート自動入札は、オークションごとにGoogle AIが入札単価を自動調整する仕組みです(出典: Google広告ヘルプ)。入札という判断は、すでに仕組み側へ渡されています。
DSA・ACA・キャンペーンレベル部分一致をAI Maxへ統合する今回の変更も、広告運用の判断をGoogle AIへ広げていく、同じ流れの延長線上にあると読めます。入札、アセット、見出しとリンク先、マッチの範囲。渡す範囲が少しずつ広がってきた先に、今回の統合があります。
大森部長この流れが続くなら、うちの運用担当は何をする役になるんだ。
鈴木さん断定はできませんが、渡す範囲が広がるほど、渡す前の設計と、渡したあとの検証に比重が寄ると考えられます。手を動かす場所が変わる、という理解が近いと思います。
この章のまとめ
入札から始まった自動化の延長線に、今回の統合がある。単発の仕様変更として扱わない。
08DSAのAI Max移行に備えて、Web広告の棚卸しは何から始めますか?
確認しておきたい行動は4件です。順番に意味があります。
まず、自社のGoogle広告アカウントで、DSA・ACA・キャンペーンレベル部分一致を使っているキャンペーンを洗い出します。ここが出ていないと、あとの判断がすべて仮の話になります。
次に、2026年9月より前に新規のDSAキャンペーンを作る予定があるかを確認します。予定があるなら、9月を待たずに作成を済ませておきます。器だけ先に用意しておく、という判断ができるのはこの期間だけです。
三つめに、2027年2月の完全移行に向けて、AI Maxへ切り替わったあとの管理画面の見え方を、Google広告ヘルプで確認しておきます。切り替わってから初めて画面を見る状態にしないためです。
四つめに、オプトアウトの案内が確認できていない前提で、「移行を止められる」ことをあてにした運用計画を立てないことです。これは作業ではなく、計画の前提の置き方の話です。
この章のまとめ
洗い出し、9月前の作成判断、切替後の画面確認、計画の前提。この順で片づける。
09AI Maxへ切り替わった後、広告運用の画面はどう確認しますか?
切り替わったあとの見え方は、Google広告ヘルプで先に確認しておけます(出典: 検索キャンペーン向けAI最大化設定に関するよくある質問)。ヘルプの記述は原文ブログとは別に更新されるため、両方を見ておくほうが確実です。
ここで注意したいのは、ヘルプに書かれていないことを、ヘルプが否定しているとは読まないことです。たとえばDSA・ACA・キャンペーンレベル部分一致を使っていないキャンペーンの扱いは、公式ブログ本文にも、このヘルプにも記載が見当たりませんでした(2026-08-08確認)。記載がないことは、影響がないことの証明にはなりません。
この章のまとめ
ブログとヘルプは別々に更新される。記載がないことを「影響なし」と読み替えない。
10DSAのAI Max移行の日程が変わったら、広告運用はどう構えますか?
この件は、すでに一度動いています。公式ブログは2026年4月15日の初出から6月11日の更新までの間に、実際に内容が変わりました(出典: Google広告公式ブログ)。
日程は今後も変わる可能性があります。だからこそ、記事や要約ではなく原文ページを定点で見に行く運用にしておくことをおすすめします。9月に近づいたとき、2027年2月に近づいたとき。どちらのタイミングでも、同じURLを開き直してください。
高梨課長定点で見る、というのは具体的にどうすればいいですか。
鈴木さん難しいことはしなくて大丈夫です。原文のURLと、前回いつ何を確認したかを1行で残しておく。それだけで、次に見たときの差分が分かります。
社内の資料に日程を書き写すときは、確認した日付を添えてください。日付のない日程表は、更新されたあとも同じ顔で残り続けます。
この章のまとめ
原文はすでに一度更新されている。要約ではなく原文を定点で見る。資料には確認日を添える。
11よくある質問
DSAを使っていない場合もAI Maxへ移行しますか
原文が対象としているのは、DSA・自動作成アセット・キャンペーンレベル部分一致を使うキャンペーンです。これらを使っていないキャンペーンの扱いは、公式ブログ本文には記載がありません。関連するGoogle広告ヘルプのFAQにも見当たりませんでした(出典: 検索キャンペーン向けAI最大化設定に関するよくある質問・2026-08-08確認)。
2026年9月と2027年2月、どちらが本当の期限ですか
用途が異なります。9月はACA・キャンペーンレベル部分一致の自動アップグレード開始日と、DSAの新規キャンペーン作成の停止日です。2027年2月は完全移行の時期で、当初の予定から延期されたものです(出典: Google広告公式ブログ)。
DSAのAI Maxへの移行をオプトアウトできますか
原文には、オプトアウトできると明記した文言も、その手段の案内も見当たりません。「不可」と断定されているわけでもないため、本記事でも断定はしません。止められる前提で計画を組まない、という扱いをおすすめします。
今すぐDSAの新規キャンペーンを作ることはできますか
2026年9月より前なら、管理画面・Google Ads Editor・APIのいずれからも新規作成できます(出典: Google広告公式ブログ)。9月以降は、どの経路からも作成できなくなります。
AI MaxはP-MAXと同じ機能ですか
別の機能です。本記事が扱うAI Maxは、DSAの次世代版という位置づけです。検索・ショッピング・トラベルキャンペーンの機能強化としても案内されています(出典: Google Marketing Live 2026)。
この記事の内容はいつまで有効ですか
本記事は2026年8月7日時点で、2026年6月11日更新版のGoogle公式ブログを確認して書いています。日程は今後も変わりうるため、原文ページを定点で確認することをおすすめします。
12まとめ|今日やる3つのこと
今日この順で確認します
対象キャンペーンを洗い出す
DSA・ACA・キャンペーンレベル部分一致を使っているものを一覧にします
9月前の新規作成を判断する
器をこれから用意する計画があるかを確認し、必要なら前倒しします
原文のURLを定点観測に載せる
前回いつ何を確認したかを1行で残す運用にします
AI検索では、こう聞かれています
DSAはいつAI Maxへ移行しますか?9月に強制移行されるんですか?
「DSAのAI Max移行の日程は、広告運用でどう押さえればいいですか?」の章で、2段階の日程を表と図で整理しています
DSAのAI Max移行はオプトアウトできますか?
「AI Maxへの移行は、広告運用として止められるんですか?」の章で、原文に何が書かれていないかを説明しています
2026年9月以降もDSAの新規キャンペーンは作れますか?
「DSAの新規作成が止まるのは、広告運用のどこに効きますか?」の章に、経路ごとの扱いを挙げています
次に読むなら、この記事です