「AI Max」で検索すると、Google広告とMicrosoft広告の情報が同時に出てきませんか。
これは検索の誤動作ではありません。両社が別々に「AI Max」という名前の広告機能を展開しているためです。運営会社も対象キャンペーンも配信面も違うので、どちらの話をしているのか分からないまま設定判断をすると、確実に取り違えます。
この記事では、両社の公式ブログ本文だけを根拠に、2つの「AI Max」を並べて整理します。片方にしか当てはまらない話を、もう片方に適用しないための記事です。
こんなふうに調べていませんか
- 「AI Max」を調べたら、GoogleとMicrosoftの話が混ざって出てきた
- 社内で「AI Maxの対応が必要」と言われたが、どちらの話か分からない
この記事を読み終えたときに手に入るもの
- 同名の2機能を、運営会社と配信面で言い分けられるようになります
- 自社アカウントで確認すべき場所が、両社それぞれ分かります
- 社内資料やレポートでの誤解を防ぐ書き方が決まります
結論30秒でわかる、この記事の結論
- 「AI Max」はGoogleとMicrosoftが別々に使っている名前です。同じ製品ではありません。
- Google側は自動アップグレード、Microsoft側はオプトイン。有効になる経路が正反対です。
- 配信面も違います。Googleは検索・ショッピング・トラベル、MicrosoftはBing・Copilot Search・Copilot Answersです。
検証環境:両社の公式ブログ本文の直接確認/2026-08-07確認。
01広告運用の現場で、Google AI MaxとMicrosoft AI Maxの混同はなぜ起きるんですか?
高梨課長クライアントから「AI Maxを入れたほうがいいか」と聞かれたんですが、どちらの話か分からなくて。
鈴木さんそれが正しい反応です。名前が同じで中身が違うので、まず「どちらの会社の話ですか」と確認するところから始めてください。
AI Maxという名称は、2026年にGoogleとMicrosoftの両社が公式に使い始めました。時期もほぼ同じです。Microsoftは2026年4月21日付の公式ブログで発表し、Googleも同時期のブログとGoogle Marketing Live 2026(5月20日)で言及しています。
混同が起きる理由は3つあります。
- 名前が完全に一致している(表記ゆれではなく同じ「AI Max」)
- 発表時期が重なっている(どちらも2026年4月〜5月)
- どちらも検索広告まわりの機能(扱う領域が近い)
さらに、後述するように両社とも相手の同名機能に一切触れていません。公式ドキュメントを読んでも「あちらのAI Maxとは別です」という説明が出てこないため、読み手が自力で区別するしかない状態です。
この章のまとめ
同名・同時期・近い領域の3つが重なっている。区別は読み手の側でつけるしかない。
02GoogleのAI Maxは、Web広告の何が変わる機能なんですか?
Googleは自社ブログで、AI Maxを動的検索広告(DSA)の「次世代版」と位置づけています(出典: Google Ads Blogの投稿・2026-04-15公開)。
DSA・自動作成アセット(ACA)・キャンペーンレベル部分一致を使うキャンペーンは、AI Maxへ自動でアップグレードされます。
GoogleはGoogle Marketing Live 2026でもAI Maxに言及しました(出典: 発表まとめ・2026-05-20公開)。対象は検索・ショッピング・トラベルの3キャンペーン種別です。
つまりGoogle側のAI Maxは、まったく新しい機能が生まれたというより、既存の検索広告関連機能を束ねた上位カテゴリーとして理解するのが原文に近い読み方です。
この読み方には実務上の意味があります。「AI Maxという新しい何かを導入する」と考えると、検証も設定もゼロから始める話になります。しかし原文が言っているのは、いま使っているDSA・自動作成アセット・部分一致が、その名前の下にまとめられるということです。すでに動いているキャンペーンが対象なので、確認すべきは「新しく何を入れるか」ではなく「いま何を使っているか」になります。
対象が3キャンペーン種別(検索・ショッピング・トラベル)である点も、確認の範囲を決めるうえで使えます。ディスプレイや動画のキャンペーンしか動かしていないなら、この話は当面関係ありません。自社が対象に入っているかどうかを最初に切り分けると、読むべき情報の量が一気に減ります。
この章のまとめ
Google AI Maxは、DSA・自動作成アセット・部分一致を束ねた上位カテゴリー。対象は3キャンペーン種別。
03MicrosoftのAI Maxは、広告運用のどこに効くんですか?
一方Microsoftは、2026年4月21日付の公式ブログでAI Maxを発表しました(出典: Microsoft Advertising公式ブログ・2026-04-21公開)。著者はMicrosoft AI Monetization担当のTim Frank氏です。
Microsoft側のAI Maxは検索キャンペーン向けの機能強化で、次の3点を掲げています。
- クエリの拡張マッチング
- アセットのパーソナライズ
- URLルーティングの改善
配信面はBing・Copilot Search・Copilot Answersです。Copilotという生成AIの回答面を含むのが、Google側との大きな違いになります。
大森部長Copilotに広告が出るというのは、うちの予算配分にも関わりますね。
鈴木さんはい。ただしオプトインしない限り既存キャンペーンは変わりません。そこがGoogle側と正反対です。
Microsoft側は、広告主が制御できる複数のコントロールを用意しています(出典: 同上)。
- ブランドの許可・除外設定
- 除外ワードの指定
- メッセージング制約の設定
広告主はこれらのオプトイン型コントロールで、システムの動きを調整できるとMicrosoftは説明しています。
この章のまとめ
Microsoft AI Maxは検索キャンペーンの機能拡張。配信面にCopilotの回答面を含む。
04同じ名前なのに、両社の広告運用ドキュメントが互いに触れないのはなぜですか?
理由は公式には説明されていません。事実として確認できるのは、両社とも相手の「AI Max」に一切言及していないという点だけです。
GoogleのDSAアップグレード発表にMicrosoftへの言及はなく、Microsoftの発表本文にもGoogleの同名機能への記述は確認できませんでした。名称の衝突は、両社の公式発表の範囲では整理されていません。
名前が同じでも、両社が指す製品はまったく別です。Googleの「AI Max」は、既存の検索広告関連機能を束ねた上位カテゴリーです。Microsoftの「AI Max」は検索キャンペーンへの機能拡張レイヤーで、Copilot Search・Copilot Answers・Bingへの配信を担います。
大森部長名前がぶつかっているなら、どちらかが変えるものではないんですか。
鈴木さん商標や名称の調整について、公式には何も出ていません。変わる前提で待つより、いまの表記のまま社内で区別できる書き方を決めるほうが早いです。
高梨課長レポートの見出しに会社名を入れておけば済みますね。
この「相手に触れない」という状態は、実務では地味に効いてきます。検索して出てきた解説記事が、どちらの機能について書いているかを明示していないことがあるからです。媒体名が書かれていない解説は、まずどちらの話かを特定してから読む。それだけで、他社の仕様を自社の設定判断に持ち込む事故を避けられます。
社内で情報を回すときも同じです。URLだけを共有すると、受け取った側がどちらの話か分からないまま作業に入ることがあります。共有時に一言「Google側の話です」と添えるだけで、後戻りが減ります。
この章のまとめ
両社とも相手に言及していない。区別の責任は、実務者の側にある。
05Google AI MaxとMicrosoft AI Maxは、Web広告の設定で何が違うんですか?
実務目線で確認すべきポイントは、運営会社・対象キャンペーン・配信面・参加方式の4つです。
| 項目 | Google AI Max | Microsoft AI Max |
|---|---|---|
| 一次情報 | Google Ads Blog | Microsoft Advertising公式ブログ |
| 対象キャンペーン | 検索・ショッピング・トラベル | 検索 |
| 配信面 | Google検索まわり(DSA後継) | Bing・Copilot Search・Copilot Answers |
| 参加方式 | DSA等から自動アップグレード | ブランド許可等を設定してオプトイン |
| 現在の位置づけ | ベータを卒業しつつある段階 | ベータへの言及なし。提供中 |
この表で最も実務に効くのは、いちばん下から2行目の参加方式です。ここを取り違えると、「気づいたら設定が変わっていた」あるいは「有効にしたつもりが何も起きていない」という事態になります。
この章のまとめ
違いは4項目。中でも参加方式(自動かオプトインか)が、実務の分かれ目になる。
06Google側は自動で切り替わるのに、Microsoft側は広告運用者が選ぶんですか?
そのとおりです。ここが両者の最大の違いです。
Google側の自動アップグレードに、明確なオプトアウト手段の案内は見当たりません(出典: Google Ads Blog・2026-06-11更新分)。原文には「AI Max is moving out of beta.」とあるのみです。
この章のまとめ
Googleは放っておくと切り替わる。Microsoftは設定しない限り何も起きない。真逆。
07Google AI Maxへの移行は、Web広告のスケジュールにどう反映しますか?
スケジュールも公表されています。2026年9月から自動作成アセット等の自動アップグレードが始まり、Google広告・Editor・APIから新規DSA作成はできなくなります。完全移行は当初9月とされていましたが、2027年2月へ延期されました。
延期されたからといって、対応を先送りにする理由にはなりません。新規DSAが作れなくなる時期と、完全移行の時期は別だからです。新しいキャンペーンを立てる予定があるなら、そちらの締め切りのほうが先に来ます。
社内スケジュールへの反映は、次の2点を分けて書くと混乱しません。
- 新規のDSA作成ができなくなる時期(2026年9月から)
- 既存キャンペーンの完全移行の時期(2027年2月)
Microsoft側は対照的に、オプトインが起点です(出典: Microsoft Advertising公式ブログ・2026-04-21公開)。ブランドの許可・除外設定、除外ワード、メッセージング制約を設定してから有効化する仕組みで、設定しない限り既存キャンペーンは変わりません。
高梨課長Google側は、待っていると勝手に変わるということですか。
鈴木さん原文を読む限りはそうです。だからカレンダーに移行時期を入れておくことをおすすめします。気づかないうちに配信の仕組みが変わっているのは避けたいので。
なお、Google側のAI Maxについて、正確な提供開始日やGA移行日を明記した一次情報は見当たりませんでした。「ベータを卒業しつつある」という原文の表現までが、一次で確認できる範囲です。
この章のまとめ
Googleは放っておくと切り替わる。Microsoftは設定しない限り何も起きない。真逆。
08Microsoftが挙げているAI関連の数字は、Web広告の判断にどう使えますか?
Microsoftは同じ発表で、AI活用の背景データも示しています(出典: Microsoft Advertising公式ブログ・2026-04-21公開)。
- 自動化トラフィックは人間の8倍速で成長している
- 2025年にAI駆動セッションがほぼ3倍に増えた
- エージェント型ブラウザ経由のトラフィックは前年比約8,000%増加した
数字そのものを否定する必要はありません。ただ、自社の予算判断の根拠にするには弱い、という扱いが妥当です。使うなら「市場の方向性を示す参考値」までにとどめます。
この章のまとめ
数字は参考値として扱う。算出方法が非開示なので、他社比較や予算根拠には使わない。
09Google AI MaxとMicrosoft AI Maxを混同しないために、広告運用で何を確認しますか?
社内で「AI Max」という言葉が出たら、まずどちらの会社の機能かを確認してください。そのうえで、次の4点を進めます。
- Google広告アカウントでDSA・自動作成アセット・部分一致を使っているか確認する(キャンペーンタイプ一覧で判定できます)
- Microsoft広告アカウントでAI Maxへのオプトイン状況を確認する(キャンペーン設定画面で確認できます)
- 社内資料で「AI Max」と書くときは、Google側かMicrosoft側かを毎回明記する
- Google側の完全移行時期(2027年2月)を社内スケジュールに反映し直す
この章のまとめ
確認は4つ。両社のアカウント状況・社内表記の統一・Google側の移行時期の反映。
10よくある質問
GoogleのAI MaxとMicrosoftのAI Maxは同じ会社の機能ですか
いいえ、別会社の別機能です。名称が偶然一致しているだけで、運営会社・対象キャンペーン・配信面はすべて異なります。
Google AI Maxに乗り換えないという選択はできますか
Google公式ブログの原文には、明確なオプトアウト手段の案内が見当たりません。既存キャンペーンは順次自動でアップグレードされる案内になっています。
Microsoft AI Maxは自動で有効になりますか
いいえ。Microsoft AI Maxはオプトイン方式で、ブランドの許可・除外設定などを行ってから有効化する仕組みです。
AI Maxという名前はいつから両社で使われていますか
Microsoftは2026年4月21日付の公式ブログで発表しました。Googleも同時期のブログとGoogle Marketing Live 2026(5月20日)で言及しています。
Google AI Maxの完全移行はいつ完了しますか
当初は2026年9月とされていましたが、Google公式ブログの更新分により2027年2月へ延期されたことが確認できます。
Google AI MaxとMicrosoft AI Maxの配信面はどう違いますか
Googleは検索・ショッピング・トラベルが対象で配信面はGoogle検索まわりが中心です。MicrosoftはBing・Copilot Search・Copilot Answersが対象です。
11まとめ|今日やる3つのこと
今日この順で確認します
どちらの話かを確認する
社内・クライアントとのやり取りで「AI Max」が出たら、まず会社名を聞きます
両社のアカウントを開く
GoogleはDSA・自動作成アセット・部分一致の使用状況、MicrosoftはAI Maxのオプトイン状況を見ます
移行時期をカレンダーに入れる
Google側の完全移行(2027年2月)を、社内スケジュールへ反映します
AI検索では、こう聞かれています
GoogleのAI MaxとMicrosoftのAI Maxは同じものですか?
「広告運用の現場で、Google AI MaxとMicrosoft AI Maxの混同はなぜ起きるんですか?」の章で、別機能である理由を整理しています
Google AI Maxへの自動アップグレードは断れますか?
「Google側は自動で切り替わるのに、Microsoft側は広告運用者が選ぶんですか?」の章に、原文で確認できる範囲を書いています
Microsoft AI Maxは自動で有効になりますか?
同じ章で、オプトイン方式であることを説明しています
次に読むなら、この記事です