「AI Max」で検索すると、Google広告とMicrosoft広告の情報が同時に出てきませんか。これは誤動作ではなく、両社が別々に「AI Max」という名前の広告機能を展開しているためです。運営会社も対象キャンペーンも配信面も違うため、混同すると設定判断を誤ります。

この記事で分かること

  • Google AI MaxとMicrosoft AI Maxが、それぞれ何を指すか
  • 対象キャンペーン・配信面・参加方式のどこが違うか
  • 自社のアカウントで何を確認すればよいか

検証環境:両社の公式ブログ本文の直接確認/2026-08-07確認。

01AI Maxという名前、GoogleとMicrosoftが同時に使っている

AI Maxという名称は、2026年にGoogleとMicrosoftの両社が公式に使い始めました。Googleは自社ブログで、AI Maxを動的検索広告(DSA)の「次世代版」と位置づけています(出典: Google Ads Blogの投稿・2026-04-15公開)。DSA・自動作成アセット(ACA)・キャンペーンレベル部分一致を使うキャンペーンは、AI Maxへ自動でアップグレードされます。

GoogleはGoogle Marketing Live 2026でもAI Maxに言及しました(出典: 発表まとめ・2026-05-20公開)。対象は検索・ショッピング・トラベルの3キャンペーン種別です。

一方Microsoftは、2026年4月21日付の公式ブログでAI Maxを発表しました(出典: Microsoft Advertising公式ブログ・2026-04-21公開)。著者はMicrosoft AI Monetization担当のTim Frank氏です。Microsoft側のAI Maxは検索キャンペーン向けの機能強化で、クエリの拡張マッチング・アセットのパーソナライズ・URLルーティングの改善を掲げています。

「AI Max」、GoogleとMicrosoftが別々に使う名前 Google広告のAI MaxとMicrosoft広告のAI Maxを左右に並べて比較する図。左のGoogleは検索・ショッピング・トラベルキャンペーンが対象で配信面はGoogle検索まわり、右のMicrosoftは検索キャンペーンが対象で配信面はBing・Copilot Search・Copilot Answers。名称は同じだが運営会社・対象・配信面がすべて異なることを示す。 「AI Max」、GoogleとMicrosoftが別々に使う名前 同じ名称・別会社・別機能 Google Microsoft AI Max AI Max 対象:検索・ショッピング・トラベル 対象:検索キャンペーン 配信面:Google検索まわり (DSA後継としての検索広告面) 配信面:Bing Copilot Search・Copilot Answers 既存DSA等から自動アップグレード ブランド許可設定などでオプトイン 別機能 出典: Google Ads Blog・Google Marketing Live 2026・Microsoft Advertising公式ブログ
Google AI MaxとMicrosoft AI Maxの位置関係(会社→AI Max→配信面の対比)

02同じ名前なのに、両社が互いに触れない理由

両社の公式発表を読み比べても、相手の「AI Max」への言及は一切ありません。GoogleのDSAアップグレード発表にMicrosoftへの言及はなく、Microsoftの発表本文にもGoogleの同名機能への記述は確認できませんでした。名称の衝突は、両社の公式発表の範囲では整理されていません。

名前が同じでも、両社が指す製品はまったく別です。Googleの「AI Max」は、既存の検索広告関連機能(DSA・自動作成アセット・部分一致)を束ねた上位カテゴリーです。Microsoftの「AI Max」は検索キャンペーンへの機能拡張レイヤーで、Copilot Search・Copilot Answers・Bingへの配信を担います。

Microsoft側は、広告主が制御できる複数のコントロールを用意しています(出典: Microsoft Advertising公式ブログ・2026-04-21公開)。

  • ブランドの許可・除外設定
  • 除外ワードの指定
  • メッセージング制約の設定

広告主はこれらのオプトイン型コントロールで、システムの動きを調整できるとMicrosoftは説明しています。

03AI Maxの実務への影響|Google版・Microsoft版で対応が変わる点

実務目線で確認すべきポイントは、運営会社・対象キャンペーン・配信面・参加方式の4つです。

項目Google AI MaxMicrosoft AI Max
一次情報Google Ads BlogMicrosoft Advertising公式ブログ
対象キャンペーン検索・ショッピング・トラベル検索
配信面Google検索まわり(DSA後継)Bing・Copilot Search・Copilot Answers
参加方式DSA等から自動アップグレードブランド許可等を設定してオプトイン
現在の位置づけベータを卒業しつつある段階ベータへの言及なし。提供中

Google側の自動アップグレードに、明確なオプトアウト手段の案内は見当たりません(出典: Google Ads Blog・2026-06-11更新分)。原文には「AI Max is moving out of beta.」とあるのみです。2026年9月から自動作成アセット等の自動アップグレードが始まり、Google広告・Editor・APIから新規DSA作成はできなくなります。完全移行は当初9月とされていましたが、2027年2月へ延期されました。

Microsoft側は対照的に、オプトインが起点です(出典: Microsoft Advertising公式ブログ・2026-04-21公開)。ブランドの許可・除外設定、除外ワード、メッセージング制約を設定してから有効化する仕組みで、設定しない限り既存キャンペーンは変わりません。

Microsoftは同じ発表で、AI活用の背景データも示しています(出典: Microsoft Advertising公式ブログ・2026-04-21公開)。自動化トラフィックは人間の8倍速で成長し、2025年にAI駆動セッションがほぼ3倍に増えたと発表しています。エージェント型ブラウザ経由のトラフィックは前年比約8,000%増加したとも公表しています。算出方法は非開示で、Google側の数値と単純比較できるものではありません。

Google側のAI Maxについて、正確な提供開始日やGA移行日を明記した一次情報は見当たりませんでした。「ベータを卒業しつつある」という原文の表現までが、一次で確認できる範囲です。

AI Maxが有効になる経路の違い GoogleのAI MaxとMicrosoftのAI Maxが有効になるまでの経路を示す図。Google側はDSA・自動作成アセット・部分一致キャンペーンから2026年9月以降に順次自動アップグレードされ、明確なオプトアウト案内はなく、完全移行は2027年2月に延期された。Microsoft側は広告主がオプトインするかどうかを選び、オプトインした場合のみブランド許可設定等を行ってBing・Copilot Search・Copilot Answersへの配信が始まる。オプトインしない場合は従来の検索キャンペーンのまま変わらない。 AI Maxが有効になる経路の違い Google=自動アップグレード/Microsoft=オプトイン Google Microsoft DSA・自動作成アセット 部分一致キャンペーンを運用中 2026年9月〜 AI Maxへ 順次自動アップグレード オプトアウトの案内は 確認できず 完全移行は2027年2月へ延期 (当初2026年9月から変更) 検索キャンペーンを運用中 オプトインする? する しない ブランド許可・除外設定 等を設定して有効化 従来のまま (AI Max非適用) Bing・Copilot Search Copilot Answersに配信 出典: Google Ads Blog(DSA→AI Max移行)・Microsoft Advertising公式ブログ
AI Maxが有効になる経路(Google=自動アップグレード/Microsoft=オプトイン)

04AI Maxを混同しないために、いま確認すべきこと

社内で「AI Max」という言葉が出たら、まずどちらの会社の機能かを確認してください。

  1. Google広告アカウントでDSA・自動作成アセット・部分一致を使っているか確認する(キャンペーンタイプ一覧で判定できます)
  2. Microsoft広告アカウントでAI Maxへのオプトイン状況を確認する(キャンペーン設定画面で確認できます)
  3. 社内資料で「AI Max」と書くときは、Google側かMicrosoft側かを毎回明記する
  4. Google側の完全移行時期(2027年2月)を社内スケジュールに反映し直す

複数クライアントを運用する代理店は、レポートに媒体名を添えてください。

05FAQ

GoogleのAI MaxとMicrosoftのAI Maxは同じ会社の機能ですか

いいえ、別会社の別機能です。名称が偶然一致しているだけで、運営会社・対象キャンペーン・配信面はすべて異なります。

Google AI Maxに乗り換えないという選択はできますか

Google公式ブログの原文には、明確なオプトアウト手段の案内が見当たりません。既存キャンペーンは順次自動でアップグレードされる案内になっています。

Microsoft AI Maxは自動で有効になりますか

いいえ。Microsoft AI Maxはオプトイン方式で、ブランドの許可・除外設定などを行ってから有効化する仕組みです。

AI Maxという名前はいつから両社で使われていますか

Microsoftは2026年4月21日付の公式ブログで発表しました。Googleも同時期のブログとGoogle Marketing Live 2026(5月20日)で言及しています。

Google AI Maxの完全移行はいつ完了しますか

当初は2026年9月とされていましたが、Google公式ブログの更新分により2027年2月へ延期されたことが確認できます。

Google AI MaxとMicrosoft AI Maxの配信面はどう違いますか

Googleは検索・ショッピング・トラベルが対象で配信面はGoogle検索まわりが中心です。MicrosoftはBing・Copilot Search・Copilot Answersが対象です。